結婚して間もない頃、とあるジョナサンに入った。
店員さんが席に案内してくれる。
2人でメニューを見て、決まってさあ店員さんを呼ぼうとしたら、
「お決まりでしょうか?」と、さっきの店員さんがやってきた。
メニューを告げる。「かしこまりました。少々お待ちくださいませ。」
「何かあの店員さんスマートじゃない?」
「やっぱり?あたしも思った!」
「お待たせいたしました。ごゆっくりお召し上がりください。」
何だろう。心地いい。何がどうってことじゃない。ただただ心地いいのだ。
お水飲み切っちゃった。頼もうかな。と思ったとき
さっと現れ、「失礼いたします。」とお水をついでくれた。
「ねえ、やっぱり良いよね。」
「うん、すごくいい感じ。」
「ありがとうございました。」笑顔で送り出してくれた。
ただのファミレスの料理なのに、その日は何倍も美味しく感じた。
何か特別なことをされたわけじゃない。いたって普通のやり取りだった。
でも何だろうか、あの居心地の良さ。嫌味なく、こちらを気にかけてくれているのが分かる接客だった。
「ねえ、また来ない?」
「そうだね!」
残念ながら、それ以来あの綺麗な店員さんには会えなかった。
これがプロの接客というものなのだろう。料理の味すら何倍にも美味しく変えてしまう素晴らしい接客だった。