トラックドライバーのつぶやき

配送に関することや言いたいこと何でもあり

教育ママとの対決

中学1年、2年、3年と3年間同じクラスのEさん。毎年、バレンタインのチョコをくれていた。もちろん、ホワイトデーにはお返しをした。3年間続いたこのやり取り。

でも、告白されるでもなくいたって普通の友達。ある日、Eの友達のGを誘い、一緒に下校した。

俺「あのさ、Eって俺の事すきなわけ?」

G「そりゃそうでしょ!」

俺「だって告白も何もないよ。」

G「自分からは切り出せないんじゃないの。Wはどう思ってんの?」

俺「そりゃさすがに意識するでしょ。俺から告白しようかな?」

G「いいじゃん。そうしなそうしな!絶対喜ぶから。」

 

翌日、Eを呼びだした。

俺「あのさ、俺と付き合って欲しいんだけど、どうかな?」

E「本当?ありがとう。お願いします。」

所詮中学生。付き合うって言ったって、一緒に下校するくらいだ。

彼女は軟式テニス部、俺はバスケ部。俺の練習が終わるまで、彼女は部室で待っていて、俺が終わり次第、一緒に帰った。そんなことが2、3か月続いたころ、彼女が帰り道で言った。

E「あのね、お母さんが受験生なんだから、もっと勉強に力を入れなさいって。だからW君とのこともダメだって言われちゃったの。」

そう、俺たちは高校受験を控えた受験生だ。こんな時期に恋愛なんてもってのほかってことなんだろう。でも、俺は簡単に納得出来なかった。だから彼女に言った。

俺「悪いけど、俺は納得出来ない。一度お母さんと話しさせてもらえないかな。」

E「えっ!いいけど、大丈夫なの?」

俺「分かんないけど、このままじゃ嫌だからさ。」

いざ、決戦の日。

俺「お邪魔します。」

Eの母「いらっしゃい。どうぞ。」

俺「なぜ、ダメなんでしょうか?」

Eの母「だって受験生じゃない。勉強に集中しないと。」

俺「俺と付き合うと、成績が落ちるってことですか?」

Eの母「W君がどうとかじゃなくて、勉強に集中させたいのよ。」

俺「じゃあ、Eの成績が下がらなければ、付き合いを認めてくれますか?」

Eの母「・・・・・。」

俺「万が一Eの成績が下がったら、すぐに別れます。ダメですか?」

Eの母「・・・・・。W君がそこまで言うなら。分かった。認めるわ。」

この件が知れ渡り、一時期有名人になった。

「あいつ、親のとこ乗り込んで、付き合い認めさせたらしいぞ!」

「マジかよ。なに、結婚すんの?」

何はともあれ、彼女はとても喜んでくれた。そして、より一層勉強を頑張った。

成績が落ちることは一度も無かった。彼女は無事に地元の有名校に合格。俺は・・・

勉強嫌いだった俺は、中学の監督の勧めもあり、福井県のバスケの強豪高校に進学することに。

彼女とはしばらく手紙のやり取りをしていたが、俺の方が辛くなり、「ごめん。好きな人が出来た。」って嘘ついて手紙のやり取りは終わった。

何であの時、あんなに必死だったんだろう。デートもしたことないし、下校時にただ一緒に帰っただけ。今思うと本当に不思議だ。