トラックドライバーのつぶやき

配送に関することや言いたいこと何でもあり

嫌いだった自分を変えた人

俺は自分が嫌いだった。

気が短く、人のアドバイスを嫌い、自分を曲げない。融通の利かない奴。

それが過去の自分だ。

バスケ強豪校時代、全国からスカウトで集まった連中とは違い、監督同士のつながりで千葉県から福井県に進学した。勉強が嫌いだったし、何とかして親元から離れたかった俺はその話に飛びついた。

バスケを始めたのは小学4年生。何となく知ってる奴が多かったからバスケ部の列に並んで入部した。俺の小学校は全国大会常連の強豪校。ただただシュートが上手くなりたくて毎日一人で残って練習してた。5年生になった時、「お前の努力を買った。」と1軍に入った。練習はめちゃめちゃ厳しかった。また、指導も厳しかった。ディフェンスが下手だった俺には、何度もパイプ椅子が飛んできた。でも、監督が大好きだった。

小中とトップでやってきた俺にとって、高校でのチームは初めての挫折だった。何しろ172cmの俺はチームで一番チビだ。ポジションもやったことない司令塔ポジション。今までの技術は全く通用しなかった。唯一通用したのは、シュートモーションが速かった事くらい。チーム自体はインターハイで優勝するくらい強かったが、俺はベンチ入りすら出来なかった。

進学時期になり、有名大学にバスケで入学していく同級生。この先続けても通用しないことが分かっていた俺は、親父の大工を手伝おうと建築の専門学校に進学した。そこで、今の妻と出会った。

結婚後、しばらく夫婦で一緒に同じ仕事をしていて、しょっちゅうぶつかった。何しろ前述の性格だ。でも、妻は諦めずに、辛抱強く少しづつ少しづつ俺の性格を矯正してくれた。職を何度も変えたが、見捨てずに支え続けてくれた。そして今、天職ともいえる職に就いた俺は以前とは全く違う人間になっている。今では自分のことをかなり好きになることが出来ている。これは全て、優れた人格者である妻のおかげだ。